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    ほうおう  さんざん
98. 鳳凰三山

〜〜1)南アルプス快適尾根歩き  ゆったり鳳凰三山〜

            (手前の山は池山吊尾根
            ↓農鳥岳    ↓間ノ岳     ↓北岳
白峰三山@薬師岳山頂
2010.7.30撮影
タカネビランジ@観音岳
2010.7.29撮影

1) Cツアー会社のパンフレットより

《1日目  2010.7.28(水)》
1. 夜叉神峠登山口  標高:1380m 2. 夜叉神峠
3. 夜叉神峠小屋 4. 夜叉神峠   標高:1770m
5. 夜叉神峠小屋の番犬 6. 苺平  標高:2510m
7. 南御室小屋  標高:2430m
《2日目  2010.7.29(木)》
8. 南御室小屋からの登山道 9. ガマ岩
10. 薬師岳山頂  標高:2710m 11. 観音岳山頂  標高:2840m
12. 地蔵岳のオベリスク@観音岳
          ↓
13. 二等三角点@観音岳、タカネビランジ
14. 薬師岳小屋   15. 薬師岳小屋  標高:2710m
16. 薬師岳山頂 17. 観音岳@薬師岳山頂 ↓
《3日目  2010.7.30(金)》
18. 観音岳@薬師岳山頂    ↓ 19. 北岳(雲の中に)   草滑り(北岳登山口) ↓  
 北岳の登山口は、夏は白根御池小屋の草滑りから、
しかし、冬は雪崩の危険から、手前の池山吊り尾根から
登るそうだ。:山岳ガイドさんの話より
20.   (手前の山は池山吊尾根)
   ↓農鳥岳    ↓間ノ岳   ↓北岳   
21.        ↓農鳥岳(砂払山〜→南御室小屋)
22. 夜叉神峠登山口BS 23. 山百合@夜叉神峠登山口BS

《鳳凰三山の花達》
[夜叉神峠登山口〜南御室小屋]
ホタルブクロ@夜叉神峠 オトギリソウ
トリアシショウマ ハハコグサ
バイケイソウ 下山中、林の中に白い
コバイケイソウも咲いていたが、
撮影時間が無かった。
[南御室小屋〜薬師岳小屋]
ゴゼンタチバナ
山岳ガイドさんの説明:
葉が4枚では花は付けず、6枚で花が咲く
キバナシャクナゲ@観音岳
(ほぼ咲き終わり、植生が金峰岳に似ていると思った。)
ウラジロナナカマド 山岳ガイドさんの説明:

実がいっぱい付いているのがウラジロナナカマドで、
実が少ないのはナナカマド
[薬師岳小屋〜夜叉神峠登山口]
シシウド@薬師岳小屋 タカネビランジ@薬師岳〜砂払山
テガタチドリ@南御室小屋 ハハコグサ@南御室小屋
山百合@夜叉神峠登山口BS

アクセス: 往路: 新宿駅→7:00発<スーパーあずさ1号>(1時間半)→立川駅7:21→八王子駅7:29
→甲府駅8:28着→<タクシー30分>→夜叉神峠登山口10:10着
復路: 夜叉神峠登山口12:30発→<タクシー20分>→金山沢温泉12:50着→<バス50分>
→甲府駅15:10着→17:02発<あずさ26号>(約1時間半)→八王子駅18:01→立川駅18:09
→新宿駅18:36着
ルート: 1日目 夜叉神峠登山口10:10発・・・(60分)→夜叉神峠小屋11:30・・・(90分)→杖立峠13:50
・・・(30分)→山火事跡15:15(大崖頭山)・・・(60分)→苺平16:00・・・(40分)
→南御室小屋16:35着 (泊まり・水場・夕食17:30 sh上等18:30)
 [歩程8km、約5時間半]
2日目 南御室小屋6:00発・・・(30+15分)→ガマ岩6:30・・・(15分)→砂払山6:55
・・・(10分)→薬師岳小屋7:30(荷預け)7:50発・・・(10分)→薬師岳8:00
・・・(40分)→観音岳8:50・・・(40分)→薬師岳・・・(10分)
→薬師岳小屋10:15着(休憩)・・・(10分)→薬師岳・・・(10分)→薬師岳小屋(泊まり・夕食17:30)
 [歩程 約5時間]
3日目 薬師岳小屋(起床5:10・朝食5:30)6:20出発・・・(10分)→砂払山6:30・・・(15分)→ガマ岩・・・(15+30分)→南御室小屋7:30
・・・(40分)→苺平8:25・・・(90分)→杖立峠10:00・・・(60+30分)→夜叉神峠小屋11:15
・・・(60分)→夜叉神峠登山口12:15着
 [歩程8km、約5時間半] 

《みっふぃ〜のひとり言》
 今年の夏山も昨年と同様に、雨のために一部が中止となってしまった。今年は梅雨明けが早かったので、快晴の中の山歩きを期待していたのに・・・。残念! 北岳に登った時に、白根御池小屋から見た「鳳凰三山の中で、一番行ってみたかった地蔵岳のオベリスク」には近づけず、霧の晴れ間に、ちらと観音岳の山頂から拝めただけ。予定では、地蔵の賽の河原までは行くはずだった。が、風雨が強くなって来て、鳳凰三山の最高峰、観音岳山頂までで引き返すことになってしまった。晴れていたら、観音まで来ればあと往復2時間で行けたのに・・・。ま、低体温症になって命を落とすよりは増し。雨の中の歩きは結構寒かったから、山岳ガイドさんの判断が正しいと思う。
 一年間の山歩きの集大成、夏山登山。今年もアルプスを歩けたことに感謝。想像通り、南アルプスの山小屋は汚いが、仙丈、甲斐駒は行って見たいな。
 1日目は新宿で晴れていたので喜んでいたら、夜叉神峠登山口から歩き出すと、曇って来た。夜叉神峠では、空はどんよりとして来た。夜叉神峠小屋だけで、登山バッジは買えると、後で判明。今回のパーティーは、山男4名とヤマンバ16名に、山岳ガイド(男性)1名とTC(男性)1名の計22名。やはり、鳳凰三山は南アルプスの入門編だけに、ヤマンバが圧倒的に多い。新宿駅南口改札でTCの元に集合し、特急スーパーあずさ1号で出発。途中、立川、八王子からも乗り込んで来て、全員集合となった。登りの途中、山男1名が付いて来れず、TCと共に夜叉神峠小屋に引き返し、単独下山した。後で、TDから会社の方が、単独下山者が自宅に帰ったのを確認したとの報告があって、一安心。
 苺平までの登りがキツイ。山岳ガイドさんの話では、2日目より、1日目の方がキツイと。休憩が30分に5分入る度に、「苺平?」と聞いてしまったほど。標高差1130mUPの苺平までがキツイ。下山は同じコースを戻ったのだが、こんな急なトコを上がって来たのかと、驚いてしまったほど。苺平から南御室小屋までは、標高差80mのDOWN。折角、登ったのに・・・。ここで1日目の泊まり。
 2日目は、410mUP。雨なので、初めからレイン上下を着て歩き始めた。初めの30分の急登がキツイ。森林限界が現れて、花崗岩の白い砂の世界に突入。薬師岳小屋に荷預けして、軽身で薬師岳、観音岳まで行った。薬師岳小屋から薬師岳山頂までは、片道10分。薬師岳山頂は、花崗岩の中に玄武岩が隆起して、花崗岩の白砂の中に、オベリスクみたいな岩を残している。
 その先、観音岳が鳳凰三山の最高峰なので、そこまでは行きましょうと。観音岳山頂では、雨が降って、霧の晴れ間に数分間、地蔵のオベリスクがちらと覗けただけ。直ぐに霧の中に消えてしまった。雨で寒いから、地蔵の賽の河原は中止になり、引き返すことになった。薬師岳を越えて薬師岳小屋に戻ったのが、10時ごろ。夕べは隣のヤマンバの大イビキで寝れなかったので、布団に入って熟睡。起きると12時頃になっていた。やっと気分がスッキリ。ビール煽って、ガー、ビーと大イビキのヤマンバめー、山男達のイビキの比ではない。両サイドは夕べは一睡も出来なかったねと。当人はぐっすり眠っていい気なもんだと。大イビキをすると分かっているなら、ビールはないんじゃないの? ホテルや旅館と違って、隣人がものすごく近い山小屋なんだから・・・。そんなことお構い無しに、今日はワインを煽ってる。寝場所選ぶ時に目が合って、今夜は遠くの布団に行ってくれたから、本人も分かってるんだよね。2日も寝かせて貰えなかったら、私、下山歩けないじゃないのー!! 酒量、少しは周りへの影響考えてよー!! 飲むのが目的なら、山でなく下界で飲めばー? 今夜は薬師岳小屋泊まり。
 小屋の外に出たら、青空が覗いてる。数人が薬師岳山頂に再挑戦すると言うので、私も合流。薬師岳山頂に行ったら、白峰三山はやはり霧の中、隣の観音岳が霧の中に浮かぶ。仲間のヤマンバの一人が薬師岳の岩によじ登った。「小屋の前に居るガイドさんが見えた。」と喜んで言っている。「ちょっと下まで行って来る。」と言い残して、青木鉱泉の方へと行ってしまった。と、そこへガイドさんがサンダルと傘の姿で、薬師岳山頂に現れた。岩登りしているヤマンバを見て、慌てて飛んで来た由。青木鉱泉の方へと歩いて行ったヤマンバ達に「戻りなさい!」と一括。「そっち行ったら、青木鉱泉に下りてしまう。」とカツー! 「トリカブトが見れた〜♪」と、当人達はガイドさんの心配もドコ吹く風〜。世の中、いろんな人間が居るから面白いのだけれど、やはり、ガイドさんの指示には従わなくっちゃね。私達は、彼に命を託して山歩きしているんだから。勝手な行動がしたいのなら、ガイド無しで、ご自分達単独でどうぞ〜!
 さ、今日は下山。朝は雨かも?とレイン上下にスパッツまで付けて歩き出したが、天気が快方に向かって、途中の南御室小屋でレインを脱いだ。薬師岳山頂から、青空の中、農鳥、間ノが見えた。ただ、北岳には白い雲が掛かっていて、その姿は見えなかった。でも、青空の中の山歩きが最終日に出来て、うれしい〜♪ 砂払山と苺平までのUP、DOWNを過ぎれば、わずかな登りがあるだけで、殆ど下り。杖立峠、夜叉神峠と、こんな急登上がって来たんだっけ?と、驚く。行きは、前の人の踏み跡ばかり見て、ゆっくり1歩ずつ登って来たので、こんな急登とは思っていなかった。今回の山岳ガイドさんは1歩がゆっくりなので、息が切れることも無く、楽に登ることが出来て良かった。ひどいガイドだと、最初から飛ばして、途中の山小屋に、どんどん置いて行っちゃう人もいたから。ゆっくりなのに1人の棄権者が出たのは、しばらくぶりの登山で体力が落ちていたかららしい。
 シラビソの樹林帯の中、マイナスイオンをいっぱいに吸って、気持ちのいい山歩きを堪能した。登山口の車が見えて来て、「あー、もう山歩きが終わっちゃう。」と・・・・。
 この夏も、3000m近くのアルプスを歩けて、うれしい〜♪ この夏も、これで乗り切れるよー!
さー、来年の夏は、どこの山に挑戦しようか? 
 タクシーに便乗して、金山沢温泉へ。洗い場が3つと言う小さな温泉なので、ヤマンバは2陣に分けて入浴。後陣は先に昼食を食べてから入浴と、TCの指示が行き届いている。やはり、ベテランだ。館の前にバーベキューの場所があり、そこでパッキングして良いとの事。温泉に1時間半というたっぷりの時間を取ってくれたので、ゆっくり露天風呂に浸かり、ゆっくり山菜うどんを食し、パッキングし直して荷を小さく出来た。雨が上がって、レインが乾いていたから、小さく丸めて元の袋に戻すことが出来た。
 今回は隣のイビキに祟られて嘔吐し、食べられ無くなって体調を崩した。が、やっと食欲も出て、暖かい山菜うどんの美味しかったことったら。温泉セットにいつも入れているビールの摘みは山仲間に上げて、今回はビールを諦めてお茶ケで山仲間と祝杯! 私にとっては、珍しいこと。ビールを諦めるなんて・・・。ビールは家に帰ってから飲もう! バスで甲府に向かう。ゆったりと座り、寛げた。甲府駅では、特急乗車まで2時間も。土産に赤ワインの小瓶を買い、ソフトクリームのオブジェを探す。有りましたー♪ 改札口近くのパン屋さんの店先にー。バニラ・ソフト、1個300円。ビールもコーヒーも我慢するんだから、せめてソフトは食べたかった。ベンチに腰掛けて、ウチワで扇ぎながら、う〜ん、冷たくって、お・い・し・いー!! ちょっとジェラートっぽい。生き返ったよー♪ 
 あずさ26号に乗り込んで、お隣のヤマンバと、しばし、山談義。「水の有り難さを感じたよね。南御室小屋の水の甘露。薬師岳小屋の消毒薬の匂いのするご飯とか・・・。」山に来ると、日ごろは感じていない、いつでも身近に簡単に手に入るものの有り難さに気付く。空気、水、青空、草木、花、100円チップ制の有料トイレ、そして、人の優しさ・・・。「なんで、そんな辛いことするのー?」って、他人は言う。でも、麻薬なんだよね〜、山は。
 自宅の駅に着いて、バス停へ。バス停には女性が一人、ポツンと立っていた。「バス何時?」「45分」「じゃ、コンビニでビール買う時間あるよね?」 ところが、直ぐ近くのローソンに入って、ビールを探すが、な・い!! レジのお兄さんに「ビールはどこ?」「ソフトドリンクだけです。」と。「エっ−、そんなー???」
バス停に戻り、さっきの彼女に「あのローソン、ビール置いてないんだって?」「エっ−? 私、会社で飲んで来たとこなの。」と、酒飲み仲間だと意気が合った。バスの時刻表を見ながら、「あっ、9時と間違えてましたー。一緒にタクシーにしましょう!」と。タクシーに相乗りして、途中のミニストップに立ち寄ってくれて、私は目出度く、アサヒスーパードライをゲットー! 自宅の傍で下車。彼女は自分がタクシー代を持つと初めから言っていたけど、ビールのお釣りの大きいコインを手渡した。ヤマンバのカッコしてると、他人が気安く声を掛けてくれる。ヤマンバの巧妙?
 身体は疲れていても、気分は上々〜♪ 昨日、近場の温泉に行ったら、足と腕にアザが・・・。あっちこち、岩にぶつけたらしい。w それにしても、下界は暑いよー!! 2010.8.1記

 さっきTVで、幌尻岳付近で遭難者8人のパーティーを救助のニュース。雨がどっと降り、小川が濁流へと化した由。風雨が強かったと、参加者の弁。私達もガイドさんの判断で、地蔵を諦めて引き返して正解だった。
 奥秩父の山岳事故現場へ、ガイドの中止を無視して行ってしまって、記者とカメラマンの2人が亡くなった。装備が不十分と言うガイドさんと、装備は十分だったと言っている社長。なんか、おかしー?
 冒険には危険が付き物だけれども、命あってのものだね! 昨夏、ガイドの判断ミスで、トムラウシで山岳遭難の犠牲者が出た。これは、今回の遭難に生かされなかったのか? 2010.8.2記

 「8/4(今夜)、NHKの取材陣が薬師岳小屋に来るので、夕方に生放送がある。」と、小屋のスタッフが言っていた。翌朝もと。是非、見なくっちゃね。薬師岳小屋かー? トイレの手洗いの消毒薬の臭いが甦った。w 今頃、南御室小屋を出て、苺平へと登っているんだろうね? ファイトー♪ 2010.8.4記


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