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      きただけ
78. 北岳

1)標高3000mの花の名峰:展望と花々の楽園
南アルプス(日本のNo.2  標高:3193m)
登山中級の上(2泊3日、標高差1700m))

鳳凰三山からの日の出@北岳の肩
20087.31撮影

1. アルプスの開祖の碑@広河原ゲート前 2. 広河原(ひろがわら)・吊り橋  標高:1520m
3. 白根御池小屋(しらねおいけ) 標高:2236m 4. 北岳@白根御池
5. 白根御池&鳳凰三山(ほうおうさんざん)
6.. 北岳登山口(白根御池小屋左手) 7 お花畑&草すべり
8. 二俣分岐(ふたまたぶんき) 9. 小太郎山(こたろうやま) 標高:2725m
           ↓甲斐駒
10. 北岳肩の小屋&北岳山頂 標高:3010m
          ↓top
11. 北岳山頂 標高:3193m
12. 間ノ岳(あいのだけ)@北岳の肩 13. 甲斐駒ケ岳(かいこまがたけ)@北岳の肩
14. 仙丈ケ岳(せんじょうがたけ)@北岳の肩 15. 朝靄に浮かぶ富士@北岳の肩  2008.7.31
   (あさもや)       ↓
16. 水場                水↓ 17. 水場へのお花畑&鳳凰三山 
18. 鳳凰三山@北岳の肩
↓薬師岳(オベリスク)↓観音岳 ↓地蔵岳
19. 北岳@二俣
20. 左俣の雪渓@二俣(ふたまた) 21. 吊り橋@大樺沢(だいかんばざわ)
22. 北岳@広河原ゲート
 ↓

アクセス: 往路: 新宿駅西口都庁駐車場→談合坂SA→<中央道>→甲府昭和IC→芦安
→(タクシー)→市営南アルプス温泉ロッジ→広河原P
復路: 広河原P→(タクシー)→市営南アルプス温泉ロッジ→石川PA→新宿駅西口
アプローチ: 広河原P・・・→広河原・・・→白根御池小屋の左手が北岳登山口
ルート: 1日目 広河原P・・・→広河原・・・→吊り橋(広河原橋)・・・→白根御池分岐
・・・→<樹林コース>・・・→滝・・・→白根御池小屋
2日目 白根御池小屋 ・・・→お花畑・草すべり・・・→二俣分岐・・・→小太郎尾根分岐
・・・→ガレ場・・・→肩の小屋・・・→北岳山頂・・・→肩の小屋
3日目 肩の小屋・・・→小太郎尾根分岐・・・→二俣分岐・・・→<右俣コース>
・・・→二俣・・・→<大樺沢コース>・・・→吊り橋・・・→吊り橋(広河原橋)
・・・→広河原・・・→広河原P

《北岳の花々》
ギンリョウソウ@広河原〜白根御池 ハクサンフウロ
イワベンケイ@水場 コイワカガミ
キバナスミレ@水場 キタダケソウ@北岳の肩(移植)
クロユリ@小太郎尾根分岐 マツ@小太郎尾根分岐
ミヤマチドリ ミヤマハナシノブ@白根御池
ミヤマオダマキ@水場 ナナカマド
シャクナゲ@北岳山頂 タカネグンナイフウロ@水場
タカネマンテマ@北岳山頂 ヤマハハコ@水場
ヨツバシオガマ (白)ハクサンイチゲ・(黄)シナノキンバイ
移植花壇@北岳の肩 花々@北岳山頂

資料:
1) ツアー会社CTのパンフレットより

《みっふぃ〜のひとり言》
 この夏は、どの山に登ろうかと考えてた。やれるうちに大変な山に登っておこうか。で、No.2の北岳に決めた。以前、八ヶ岳の赤岳に登った時、仲良しになったヤマンバに、「1ケ月後に北岳に一緒に登ろうよ!」と誘われたけれど、あの時はそれ位の休憩では元気が回復するとは思えなくて、断っちゃった。北岳は長いこと標高が3192mであったが、別の高い所を測り直したら、3193mあったそうな。富士山に次いで日本でNo.2。北岳、間ノ岳、農鳥岳の3つで白峰三山。No.4の間ノ岳まで縦走すれば、No.5までやれたのに・・・。北岳の肩までやって来れたなら、間ノ岳を踏破しないのはもったいないな。これからも、No.4に立つことはないかも? やはり、No.2は登りが厳しい。特に、”草すべり”は辛い登りだ。なんせ、標高差が3193m-1520m=1673m、約1700m。再び来る気になれるかな? 白根御池小屋で出会った母娘二人組は、昨年も縦走したそうだ。今年、小学3年生の女の子は、とても健脚で元気がいい。一般的には、広河原から肩の小屋まで一気に登るところを、標高2236mの白根御池で1泊して高所に体を慣らしてから、山頂へと向かった。だから、標高3000mに行っても頭痛はしなかった。白根御池小屋で飲んだ生ビールのうんまいことー! 1杯850円はお高い気もするが、標高2200mで生中が飲めるんだから・・・。
 肩の小屋にザックを預けて、アタックザックで山頂を目指した。今年は梅雨が7月18日に明けたので、快晴に恵まれて、楽しい山歩きを堪能できた。ガイドさんが肩の小屋の昼食時間を気にし過ぎて、折角登った山頂でゆっくり出来なかったのが不満だ。弁当でも、行動食でもいいから、山頂でお弁当にしながら、周囲の景色を眺めて居たかった。快晴で、ぐるっと360度大パノラマが見渡せのだから。この日は、肩の小屋に泊まりだから、昼から夕方まで時間を持て余すほどだったし。
 北の肩の直ぐ下に、囲いがあって、そこに北岳山荘側から北岳草を移植していると。見に行くと、確かに白い花が数輪、咲いている。「葉っぱが、写真で見たのと同じだから、この白い花よね?」とツアー仲間。デジカメでカシャ。6月の梅雨の時期に咲くから、まさか北岳草に出会えるなんて思ってもいなかった。ラッキー!
 肩のベンチに座って、缶ビールを飲みながら周りの山々を眺めていたら、ツアー仲間が、「この下、標高100m降りると水場があるわよ。そこのあたりは、お花畑がきれいよ! 今、何人か降りて行ったから、行って来たら。」と、教えてくれた。で、空のペットボトルとデジカメを持って、一人で降りて行くと、「水場は遠くて大変だから、戻って来たの。水場には赤い字で”水”って書いてあるから分かるわよ。」と。水場に降りて行く人がいないので心細いから、周りのお花畑を撮影しながら、途中で戻ろうと思った。男性ハイカーが一人、「水を汲みに行くよ!」と私を追い抜いて行く。「水場は遠いですか?」「直ぐだよ。」で、私も水を汲むことにした。あたり一面のお花畑の中に、赤い大きな”水”という字を、岩の上に見付けた。さっき出会ったおじさんが、ペットボトルに水を汲んでいた。 「先に、水を入れてあげるよ。」と言って下さるので、ペットボトルを渡した。甘露。正に、甘露じゃー! 冷たくて、美味しい水が飲めた。大変でも水場まで降りて来た甲斐があったと言うものじゃ。その方は、1リットルのペットボトルで4本も水を汲んでいた。小屋泊まりではなく、テントでキャンプの方らしい。水4Kg、重いだろうに。「リュックに背負うから大丈夫だよ。」と。「ありがとうございました。写真を撮りながら行くので、先に行きますね。」 登りで歩いて来た”お花畑”なんて、目じゃない。斜面に沢山の花々が、今が旬と咲き誇っている。写真を取り巻くっていたら、おじさんが「お先に!」と登って行った。一人になっちゃ大変だから、私も続いて登って行ったら、女性が2人、写真を撮っていた。お花畑と鳳凰三山、ビュー・ポイントだ。女性陣と出会えてホッとして、ゆっくり写真を撮ることが出来た。肩の小屋の水は、雨水を消毒してろ過しているそうだ。小屋に泊まる人は、一度100円払えば、何度汲んでもいいそうだ。水があるだけで有り難いけれど、やはり、まずい。だから、大変でも標高差100mの往復をして、美味しい水を手に入れる価値はある
 今回の山ツアーは男性5名、女性16名に男性の山岳ガイド1名と男性のTD1名の計23名。北岳は花の山だから、予想通り圧倒的に女性が多い。大所帯なので、山の通り抜け・すれ違いには大迷惑だ。今までの3000m級登山は、7〜8名か、十数名で1グループに分けていたのに、今回は、21名で1グループ。南アルプスは北アルプスと違って、岩場と言っても、なだらかで安全性が高いからだろうか?
 北岳の肩で眺めた”鳳凰三山”、”甲斐駒ケ岳”、”仙丈ケ岳”、”富士”が目に浮かぶ。真夜中に、満天の星空と出会えた。北斗七星がくっきり見える。柄杓の先に、赤い北極星が輝いている。ミルキー・ウエイが大きい。満天の星空は、星が多すぎて、何座かは見分けが付かない。天気に恵まれているから、明日はご来光が見られるものと期待して、4時頃に起きて外に出てみた。残念! 朝靄で見えそうにない。お天気で、肩の小屋泊まりなのに・・・。三脚を用意していたカメラマンたちも、店仕舞いを始めた。寒いから、小屋に戻っていると、「日の出が見えるよー!」との声を聞いた。で、また、デジカメを持って外に出た。鳳凰三山の上に、お日様が現れている。北岳山頂の横、雲の上に、富士の頭が浮かび出した。この荘厳な景色は、いつ見ても感動ものだ。その度に、心が洗われる気がする。人間なんて、なんてちっぽけなんだろうって。
 下りは登りとは途中でルートを変えて、右俣コースを二俣へ出て雪渓を歩き、大樺沢コースを広河原へと下った。北岳で雪渓歩きは無いだろうと思っていたので、思いがけない足下の雪の感触に喜んだ。雪はアイゼンがいらないほどに、べシャッとしている。ただ、滑り易いので、ストックのゴムカバーを外して、雪にストックを突き刺した方が安心だ。二俣から見上げた北岳山頂の姿と、雪渓の白のコントラストは、素晴らしい。しかし、デジカメで両方を同一画面に入れられないのが残念だ。大樺沢の橋で、美味しい水をペットボトルに汲んだ。「これは飲める」と、TDの説明があったので。
 あっという間に、広河原に到着してしまった。ここでストレッチをして、広河原Pまで行くと、タクシーが2台しか来ていないと。「あと1台は、15分遅れで来るので」との説明なので、早く温泉に入りたいのを我慢して、山岳ガイドと残り組5名で3台目を待った。いくら待っても、タクシーが来ない。タクシーは、同じ会社のツアー客を乗せて40分も遅れてやって来た。もう、みんなのイライラは心頭に達して、このツアーの女性TDに不平が殺到。「来る時の高速が渋滞で、タクシーを待たせたから。」との説明。まず始めに、「お待たせして、ごめんなさい。」の言葉が欲しかった。接客業としては失格だ。「どんなに今まで楽しく歩いて来ても、最後が不味いと全てが楽しくないと評価されちゃうんだよね。」と山岳ガイドの弁。「私はガイドだからいいけど・・・。」と、TDを気遣った発言。確かに、不愉快な閉めになってしまった。”終わり良ければ、全て良し” だったのに・・・。
 やって来た8人乗りタクシーの運転の荒いこと。すれ違いの難しい細道なのに、やたらに飛ばした。目の前に大型バスが突然現れた時には、あわや衝突?かと思った。何十分も時間短縮して40分で、命からがら温泉ロッジに到着。可哀相に、TDが情けない表情で待っていた。「先発隊と同じだけ、入浴出来るの?」と、畳み掛けるヤマンバ。温泉ロッジでの時間を1時間半に延長して、後発隊のご機嫌をなだめた。お風呂に行くと、まだ、先発隊の遅れ組が体を洗っていた。「カランの数が少なくて、順番を待っていたから遅くなっちゃって。」と。殆どの先発隊がお風呂を出た後なので、ゆっくりと温泉を楽しめた。2階の食堂に行くと、座席が数席空いているのみ。他のツアー仲間も、気まずい雰囲気。自分たちだけ、我先にとタクシーに競争で乗り込んだから。私は早く乗り込めたのに、相棒が最後にやって来るのを待っていたから、遅れてしまった。愚図な相棒にも怒りが込み上げたけど、生中をクイーっとやったら、どっかに吹っ飛んだ。山を降りて来て飲むビールの美味しいこと。これで山が止められないんだよね。山では、ご飯ばかりだったので、麺類が無性に食べたかった。そこへ、冷やしうどんだったから、これだけでもご機嫌は直っちゃうけどー。
 帰りの高速は渋滞もなく、スムーズに新宿に着いた。ガソリン代値上げの影響で、高速に車が少なかった所為かも。木曜日という平日の所為かも。行きも火曜という平日だったから、高速で渋滞に出会わなかったんだろうね。この夏も、3000m級をやれたことに感謝。毎年、この3000m級登山のために、1年がかりで体を作って来ている。いつまで3000m級登山をやれるのかは疑問だけど、今年もやれたんだから来年に向けて再スタートじゃー! ファイトー! イッパーツ! 海老煎じゃないけれど、山は一度嵌っってしまったら、止められない止まらない! 麻薬じゃー! なんか年がバレそなフレーズかな? 2008.8.17記


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